蜘蛛の研究者、クモ好き、クモの網ファンなどが集まる中部蜘蛛懇談会の活動を報告するブログです。
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2011年度総会~発表Ⅱ~

2012年2月11日に行われた「2011年度総会」について、
小栗大樹さんのリポートでお届けします。
発表Ⅱは、午後に行われた4本の発表です。

■「南知多町篠島のクモ」 緒方清人
愛知県の南知多町篠島に宿泊した際に観察したクモを緒方さんに発表していただきました。
緒方さんは篠島を散策しながらチリイソウロウグモやチュウガタシロカネグモを含む14科42種のクモを観察。また、クモ以外にも珍しいガや、きれいなトンボなども確認。今まで島のクモ相はほとんどわかっていないようで、本島での普通種も島で見つければ初記載だとか。とってもわくわくするような発表でした。

■「昨年岐阜県で分布が確認されたオニグモ属(Araneus)2種」 須賀瑛文2011年に岐阜県で初めて確認されたコケオニグモとツノオニグモ。発見されるまでの経緯を報告していただきました。
名和昆虫博物館で発見されたという知らせを聞き、柴田さんと観察に向かったコケオニグモ。宿から1km先までじっくり歩いて探したのに見つからず、結局宿で発見した、という話には笑いが起きました。一方、ツノオニグモを発見したのは高校生とのこと。今年の合宿地からも近く、観察できると思うと胸が高鳴りますね。岐阜県から今後初記載が増えることも期待されます。

■「2010年と2011年に採集した京都と滋賀のクモ」 吉田 真
京都と滋賀で採集された、過去二年間のクモを紹介していただきました。
両県でのクモ採集はまだまだ発展途上の状態で、これからも続々と初記載が期待できるそうです。採集しても種名がわからず、疑問に感じたものを写真で紹介。また、他の府県の面積と比較して、クモの推定種数の関係を議論。面積との関係性は見出せませんでしたが、今後各地で採集が進むことで、何か関係性が見つかるかも?

■「尽きぬトリノフンダマシ類の研究課題」 谷川明男
これまでの研究で各種の雄の違いが判明したトリノフンダマシ類。しかし、オオトリノフンダマシが本州のものと沖縄のもので別種ではないかという疑問が浮かび上がってきたそうです。生殖器やDNAデータなど多面的に見ても、別種の可能性があるとのことでした。頭胸部が黒くて、腹部がオオトリ模様の雌の網にやってきた「雄」を採集することで、今後トリフン類の新種が記載されるかもしれません。
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2011年度総会~特別講演~

2012年2月11日に行われた「2011年度総会」について、
小栗大樹さんのリポートでお届けしています。

■「特別講演:ボルネオ島北部クモ見遊山の旅」 谷川明男
谷川先生による本日2題目の発表は特別講演。ボルネオのクモを紹介していただきました。
旅の経過に沿って、日本では見たことのないようなクモ、似たようなクモなど、たくさんのクモを観察。アシダカグモの仲間などはそこかしこに見受けられたそうです。また、珍しいクモに限って1頭しか見られなかったなんて話も。谷川さんのトークが上手なこともあり、会場内には笑いや感嘆の声も起こりながら、あっという間に1時間以上の時間が過ぎました。
2011年度総会~発表Ⅰ~

2012年2月11日に行われた「2011年度総会」について、
小栗大樹さんのリポートでお届けします。
発表Ⅰは、午前中に行われた5本の研究発表です。

■「大津波とイソコモリグモ」 新海 明・谷川明男 これまでイソコモリグモの研究を熱心に行ってきた谷川先生。
平成23年3月11日の震災以降、イソコモリグモを研究した青森と岩手の海岸を訪ね、観察した結果を発表していただきました。青森の海岸ではイソコモリグモの姿を確認するも、岩手では一頭も確認できず、その原因を自然堤防の形状と絡めて考察していました。
岩手の砂浜にイソコモリグモが帰ってくるのを願うばかりです。


■「摩訶不思議なクモ」 中根 翼昨年の夏休みに取り組んだ自由研究の成果を発表していただきました。
ジョロウグモやナガコガネグモが捕食する餌を観察した結果や、不思議な生態のクモ、毒グモを紹介。どのデータも丹念に観察されたものでした。この自由研究を通じて、クモが思ったほど上手く狩りを成功させていないこと、里山には珍しいクモがいること、クモは種によって違う餌を食べていることなどがわかったようです。

■「竹やぶを歩いて」 小栗大樹
市内のある竹林でイベントに参加した際、偶然観察した結果を報告させていただきました。
竹やぶのそこかしこに転がっている竹の中をみると、そこにはなんとヒラタグモが。しかも結構あちこちにいることに驚きました。ヒラタグモの巣には食べた餌のかすもついており、何を食べたのかを容易に知ることができます。竹やぶの中はまるでヒラタグモの集合住宅のようです。

■「クモの飼育と胚発生過程の研究」
 愛知県立名古屋南高等学校 生物・化学部

今回初参加の名古屋南高校の学生さんたちに、クモの胚発生に関する研究の成果を発表していただきました。
本研究は1952年にホルムという研究者が行ったものを追試験したものだそうです。さらに、ホルムがイナズマクサグモを用いたのに対し、彼らはアダンンソンハエトリ、オオヒメグモ、クサグモの3種を飼育し、実験。動画を用いた胚発生が進む様子は圧巻でした。今後の成果が楽しみです。

■「こんなことをしました、こんなことをします」 太田定浩
三重クモ談話会の太田さんに、これまでの活動と、今後の活動について紹介していただきました。
主に宮川水系や四日市市、鈴鹿市などを中心として、熱心に調査を重ね、多くのクモを観察。今年の大きなニュースはなんといってもホームページの開設。充実した内容で、立派な写真までご覧になれます。今後も観察会や三重県生物誌の編集協力など、活躍が期待されることでしょう。これからも一層関係を深めていきたいものです。
2012年のスケジュールです。
詳細は、決まり次第、会報やこのブログでご案内します。
(変更の可能性もありますので、参加の際には必ず直前のブログを確認して下さい)

<採集・観察会スケジュール>
★会員以外の方も大歓迎!参加は無料です。
 はじめての方も楽しめる、和気あいあいの雰囲気です。


<採集観察会>
5月  担当:小栗さん
6月  担当:村上先生
8月12日(日) 
    夏休みこども観察会(名古屋市興正寺公園)
    担当:柴田さん&筒井
9月2日(日) 犬山市内 
    担当:須賀先生  
10月14日(日) 小幡緑地(名古屋市)
    担当:柴田さん

<合宿> 
東京・三重・関西と合同合宿
7月27日(金)~29日(日)
於:岐阜県高山市周辺
中部蜘蛛懇談会 2011年度総会が開催されました

■2012年2月11日(於:ウィルあいち)
1
参加者の皆さん(32名)  
小栗大樹 村上 勝 須賀瑛文 杉山時雄 大原満枝 緒方清人 塩崎哲哉 
太田定浩 谷川明男 新海 明 本多佳子 判家卓司 吉田 真 中根翼・御両親   
鈴木正人 内山揚介 小林 聖  森 亮太 喜田博斗 加藤利行 益田和昌 
臼井俊哉 矢島葉子 吉村信紀夫妻 萩野典子 林 洋二 柴田里美 滝川正子 
柴田良成   (記帳順・敬称略)

東京はもちろん、遠くは広島からも・・・
今年も個性豊かな皆さんが揃いました。
今年は合同合宿の開催も予定され、
楽しみな一年です!

総会の様子は、小栗くんのリポートでお届けします!
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